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感染の予防策を語る県医師会の平林弘久理事(左)と足立光平副会長=神戸市中央区磯上通6、県医師会館
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感染の予防策を語る県医師会の平林弘久理事(左)と足立光平副会長=神戸市中央区磯上通6、県医師会館

 新型コロナウイルスの感染者が3月1日以降、兵庫県内でも相次いで確認されている。感染を防ぐため、日常生活で何に気をつけるべきなのか。県医師会で公衆衛生、感染症の対策を担う足立光平副会長(70)と、平林弘久理事(56)に、注意点や心構えを聞いた。(聞き手・井川朋宏)

 -感染者が放出したくしゃみ、せき、唾や、接触したつり革やドアノブなどを通じて広がると聞きます。

 足立副会長「ウイルスは目や鼻、口の粘膜からすぐに入る。感染者の飛沫(ひまつ)に直接当たらないのはもちろん、思わず自分の目、鼻、口に触れないこと。外出後は手洗い、手指消毒を」

 -マスクの効果について、いろんな意見を聞きます。

 足立副会長「飛沫が直接口や鼻に入らないので、無駄ではない。鼻が丸出しでは意味がない。一方、外すときに表面を触るのが一番危ない。食事をするときは食卓に置かず、できれば処分を」

 平林理事「必ず外してから手洗いをしてほしい。その順番が大事」

 -アルコール消毒は有効ですか。

 足立副会長「手洗いできていれば、家庭で必要なわけではない。たびたび手洗いできない場合や、施設の出入り口での消毒は有効」

 -会社などで人と人との距離は? 換気できない施設もありますね。

 足立副会長「飛沫の状況、角度により、その範囲内にいれば危ない。換気できなければ、そこに閉じこもると、ウイルスがまん延している状態では危険」

 -ライブハウスやスポーツジム、カラオケボックスなどでリスクが高い。ほかに注意すべき場所はありますか。

 足立副会長「密閉した狭い空間で人と人とが無防備な状態で密集し、汗や唾が飛ぶのは最悪の状況。トイレは不特定多数の人が出入りし、取っ手などを触る。最低でも手洗いを。コロナに限らずいろんな菌がついているので注意が必要」

 -帰宅後、手洗い以外にもすべきことは。スマートフォンの扱いは。

 足立副会長「手洗い後、外で使ったかばんなどに触れては意味がない。(スマホは)街中で触っていればウイルスが集まりやすい。最低限ぬれティッシュでもいいので表面を拭いてほしい」

 -日常の心構えについて、アドバイスをください。

 平林理事「1日に何度もマスクを替え、人と2メートル以上距離を保つといったすべてを守るのは無理。基本的には風邪をひかない体づくりが大事」

 「十分に睡眠をとり、規則正しい生活を。それができてこそ予防策が実を結ぶ。せきエチケットを守り、発熱のある人は外に出ず、安静に過ごすことが、感染拡大を抑える」

 足立副会長「自分たちの健康維持をしっかり見直す機会にしないと。怖がって人を目の敵にしたり、突拍子もない物に飛びついたりしてもいけない」

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