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のんさん6年ぶり映画主演「気持ちよかった」 昭和ムード歌謡を披露

2020/03/14 11:15

 ミュージシャンや画家としても才能を発揮する兵庫県神河町出身の女優のんが、「星屑(ほしくず)の町」で6年ぶりの映画主演を務める。歌手の夢を追い続けるヒロイン役で、オッサンコーラスをバックに昭和ムード歌謡に挑戦。透明感あふれる歌声を披露する。「まっすぐに生きる女性の役をいただいた」と喜ぶ。

 元大手レコード会社の社員・山田修(小宮孝泰)をリーダーに、大阪ミナミでくすぶっていた歌手・天野真吾(太平サブロー)をメインボーカルに据えた「山田修とハローナイツ」。公演のため山田の故郷、東北の田舎町へ。町内のスナックで母を手伝う愛(のん)は、歌手を夢見て上京した過去があり、その歌声にメンバーは驚く。そして天野が独立するため代わって愛が加入することに。

 1994年から続く舞台シリーズをオリジナルストーリーで映画化した。「私が生まれた頃から続いてきたなんて」とのん。ベテランに交じっての演技は緊張したが、「築き上げられたみなさんの世界観に浸って気持ちよかった」。

 劇中「恋の季節」「ほんきかしら」「新宿の女」など、昭和世代なら誰もが聞いた歌謡曲を歌った。「歌詞を読むと大人の世界。それを当時、10代の歌手が歌っている。びっくりしたけどカッコイイ!」

 ボイストレーナーの指導で低音域を鍛えたが、練習すればするほど難しい。「ものまねではなく自分の歌にしたい」と、ビブラートの使い方やのどを開放した歌い方などで、「自分で自分にハードルをつくり、それを越えるように努力した」と明かす。

 多才ぶりを発揮するのんだが、「好きなことだけしていていいのか、自分の選択にまだ自信がない」と打ち明ける。それでも人と出会い、知らないことについて考えるのが楽しいという。

 「自分の才能は信じていますから」

 シネ・リーブル神戸などで上映中。(片岡達美)

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