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4月の感染は若年層中心「海外渡航、会食増が背景に」 兵庫

2020/04/09 22:36

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、兵庫県が9日開いた有識者らによる対策協議会で、県内の感染者の傾向が明らかになった。高齢者らのクラスター(感染者集団)が多発し、感染源の多くが特定できた3月に比べ、4月は20~40代の若年層が中心となっているという。この日の県内の感染者は1日当たりの過去最多の39人に。井戸敏三知事は同日夜に会見を開き、送別会や会合、社員の出張が重なったことを理由に挙げ、改めて県民への外出自粛を呼び掛けた。(井川朋宏)

 「第2回県新型コロナウイルス感染症対策協議会」は、緊急事態宣言の発令を受けてこの日午前、兵庫県公館(神戸市中央区)で開かれた。有識者のほか、医療関係者や行政関係者らが出席。県内の患者の発生状況や年代などのデータが示され、有識者らが傾向を分析した。4月に判明した感染者の大半は、まだ行動歴を調査中だという。ほかにも4月中に確保を目指す500病床は、めどが立っていることなども伝えられた。

 協議会座長の荒川創一・神戸大大学院客員教授は、急増の要因について「海外からの帰国者のほか、年度末で会食の機会が増えたことが背景にある」と述べた。

 夜の会見で井戸知事は、3月20日からの3連休を機に人口密集地との往来自粛要請を続けてきたことから、現在の急増が想定外の事態だとし、「会食や会合を控えるキャンペーンをやれば良かったと反省している」とした。

 今週中の感染者数は年度末の影響が続くとみて、「生活上の支障がない限り、外出自粛を強く要請したい」と強調。人との接触を8割減らし、密閉・密集・密接の「3密」を避けるよう呼び掛けた。

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