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里親普及へ、県が「トレーナー」配置 促進協会に

2020/04/10 14:53

 離婚や虐待、貧困、病気などで保護者の養育が困難な子どもを、親代わりになって育てる「里親制度」を普及させるため、兵庫県は2020年度、家庭養護促進協会(神戸市中央区)に「里親トレーナー」を配置する。里親登録の希望者や、子どもを引き取る前の里親らに対する研修企画を担う。

 国は、16年の改正児童福祉法により家庭的な環境での養育を推進する方針を打ち出し、施設中心からの転換を目指している。

 しかし、厚生労働省によると、親元を離れて乳児院や児童養護施設などで暮らす子どものうち、里親やファミリーホームに預けられている割合を示す「受託率」は17年度末現在、全国平均で19・7%と低迷。兵庫県は18・2%、神戸市は11・6%とさらに下回る。

 受託率アップに向け、里親を探す「愛の手運動」に取り組む同協会に里親トレーナーを配置。従来、研修の組み立ては協会スタッフの社会福祉士やケースワーカーが担当してきたが、相談業務なども兼ねていた。

 これに対し、トレーナーは専従で里親の役割、マッチングの流れ、児童の発達や心理といったプログラム充実を図る。県児童課は「研修の回数を多くできる体制を整えることで、里親を増やしたい」としている。(佐藤健介)

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