新型コロナウイルス禍の飲食店を応援しようと、会員制交流サイト(SNS)などで、料理の持ち帰りや宅配可能な店の情報を集めて発信する動きが広がっている。感染拡大防止のため店内での食事提供を自粛して弁当の販売を始める店が相次ぐ中、情報交換の投稿やフォロワー(閲覧登録者)が急増している。(吉田敦史)
【togokobe】
神戸市長田区の一般社団法人DORが今月7日に写真共有アプリ「インスタグラム」で作成したアカウント名だ。英語で「to go」は持ち帰りの意。前日に徳島や愛媛で起こった同様の動きに続いた。
在宅勤務中のアルバイト高木晴香さん(21)=神戸大4年=らスタッフが、料理を持ち帰れる神戸の飲食店による投稿を再発信したり、実際に購入した弁当の写真を投稿したりして、一元的に閲覧できるようにしている。14日午前までに200件を超える投稿をし、フォロワーは約1200人になった。
高木さんは「人に会わず自宅で過ごす時間が増えると心がふさぎますよね。せめて食事の時間は楽しんでもらえたら」と利用者にもエールを送る。
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【神戸の飲食店テイクアウト情報!】
ラジオDJでヨガインストラクターの大久保かれんさん(51)=神戸市垂水区=は今月5日、友人たちと共にフェイスブックで「神戸の飲食店テイクアウト情報!」というグループを作った。3日前に発足した京都の例に倣ったという。
新型コロナ禍以前はよく飲み歩いたという大久保さんは「神戸の飲食店には楽しみや人のつながりをたくさんいただき、家族のような人もいっぱいいて放っておけなかった」と胸中を明かす。
14日午前には約1800件の投稿があり、グループのメンバーは5000人に迫る。大久保さんは「たくさんの投稿から新しいつながりが生まれ、元気を交換できている。つらい状況だけど感謝の気持ちでいっぱい」と語る。
大久保さんによると、このグループページを基に別の人がウェブサイトを作成したほか、明石、加古川、尼崎、神戸市灘区の水道筋商店街にも同じ取り組みが派生している。
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