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スマートフォンの画面を通じ、医師と患者がやりとりできるオンライン診療=神戸市灘区灘南通5、青野クリニック
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スマートフォンの画面を通じ、医師と患者がやりとりできるオンライン診療=神戸市灘区灘南通5、青野クリニック
神戸新聞NEXT
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 新型コロナウイルスによる院内感染を防ぐため、スマートフォンやタブレット、パソコンを使ったオンライン診療が13日から、初診の患者にも解禁された。対面診療に比べ、症状の評価が難しいなどの課題はあるものの、患者は来院の必要がなくなり、手軽で割安という利点がある。感染が終息するまでの時限措置だが、注目が高まっており、厚生労働省は今後、医療機関のリストを公表するという。(井川朋宏)

 これまで初診患者は対面が原則で、オンラインは症状を見逃す恐れから、厚労省の有識者検討会には慎重論もあった。だが院内感染を防ぎ、医療崩壊を防止する狙いから解禁となった。

 オンライン初診料は、患者の窓口負担(1~3割)が最大642円で、対面に比べ4分の3程度になる。処方薬を配送で受け取ることもできる。スマホなどでオンライン診療ができるアプリは、メドレー社(東京)の「クリニクス」などが主流。当日予約ができ、待ち時間なしで受診できる。

 内科・消化器内科などが専門の青野クリニック(神戸市灘区)は既に昨春から同アプリによるオンライン診療を導入。今年3月までの利用は9件だったが、4月は3件あり、初診の予約も2件入っている。

 病院側の機器は、パソコン1台のみ。電話も使わず、医師は両手で電子カルテを操作できる。パソコン画面を通じて「患者がまっすぐの体勢でいられるか」「肩で息をしていないか」といった様子を確認。患者側から、服用している薬や病状のメモなどを送信することもできるという。

 同クリニックでは、新型コロナに感染した疑いがある人が来院した場合、隔離部屋に移し、2人以上になると外で待機してもらうしかないのが現状。青野悟志院長(39)は「オンライン診療で他の来院者らへの感染リスクも減る。医師が視覚と聴覚を使って的確に指示、診療することは可能」と話し、「初診解禁で需要は高まるのでは」とみる。

 一方、患者の成り済ましや医薬品の不正転売などの懸念もあり、厚労省は防止策に取り組むとしている。

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