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神戸市立医療センター中央市民病院=神戸市中央区港島南町2
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神戸市立医療センター中央市民病院=神戸市中央区港島南町2

 神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)は19日、新型コロナウイルスの院内感染の拡大や、重症患者の受け入れが増えているのに伴い、当面の間、手術を原則中止すると発表した。新型コロナ対応に注力するための措置。高度な技術が必要で同病院でしかできない手術は行う。一方、急を要さない手術は日程を延期したり、他の病院に依頼したりして対応する。救急外来中止や一般外来の制限に続く大幅な機能低下で、「最後のとりで」が苦境に立たされている。

 同病院は現在地に移転前の1995年、阪神・淡路大震災により断水や自家発電装置の停止などが起き、手術にも制約が生じたが、中止は初めて。新型コロナの重症患者が事前に定めた受け入れ人数(非公表)に達した18日から既に中止しているという。同病院の2018年度の手術件数は1万283件で、月平均約850件に上る。同病院の担当者は「重症者が増え、逼迫した状況で、次のステージに移した」と説明した。

 同病院の院内感染は11日に初めて発覚。その後も広がり、17日までに看護師、患者ら計23人の感染が判明した。さらに19日は入院患者や看護師に加え、医師では初となる20代女性医師の感染も発表された。全18病棟のうち8病棟に関わる感染者が確認されている。

 既に救急外来を中止し、一般外来の診療も制限する一方、新型コロナの重症者を受け入れている。ホームページによると、現在約1800人の職員がいるが、集団感染の広がりで自宅待機者は約200人に増えている。今後、現場復帰の状況などを見ながら手術の再開時期を判断するという。

 他の病院への手術依頼は、医師の個人的なつながりで、県外の病院も含めて調整する方針。(堀内達成、霍見真一郎)

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