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神戸市小児科医会会長の二宮道人医師
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神戸市小児科医会会長の二宮道人医師

 4月に入り、兵庫県内で新型コロナウイルスの感染が10代や10歳未満に広がり始めている。22日時点で10代が24人、10歳未満が6人。成人に比べ割合は少なく、重症化のリスクも低いとされるが、日本小児科学会によると、乳児や持病のある子どもは注意が必要という。神戸市小児科医会会長の二宮道人医師(72)は「家族で規則正しい生活と手洗いの習慣化を」と呼び掛ける。

 県内の10歳未満の感染者は、4月9、12日に加東健康福祉事務所管内(北播磨)の男児の感染を相次いで確認。14日には神戸市が男児2人を発表し、同日に伊丹健康福祉事務所管内(伊丹、川西市、猪名川町)の未就学女児、15日に加古川市の男児の感染が分かった。

 10代の感染者も3月は1人だったが、4月は23人(22日時点)に急増。全感染者に対する割合は10歳未満が1・1%、10代は4・3%だった。日本小児科学会によると、子どもは感染した大人から家庭内でうつる例が多いといい、県内の事例でも家庭内での感染が疑われる。

 子どもの感染は無症状や軽症が多く、重症化する割合はかなり低いが、日本小児科学会は「呼吸状態が悪くなることがあり、乳児や、小児ぜんそくなど持病がある子どもは注意が必要」としている。

 さらに「体温37・5度以上が4日続く」といった新型コロナの感染疑いの基準は、子どもの多くの風邪が該当。息苦しそうな場合などは医療機関に連絡し、診察を受ける必要があるという。二宮医師は「乳児なら発熱や食欲不振、不機嫌で泣きやまない、といったサインを見逃さないことも重要」と指摘する。

 日常生活について、同会は「他人との接触を避ければ屋外での遊びはリスクが低い」とするが、風邪症状があれば外出を控え、人がよく触れる場所を触った後や、飲食前の手洗いを推奨する。二宮医師は「十分な睡眠と栄養をとり、散歩など適度な運動でストレスをためず、抵抗力を落とさないようにしてほしい」と話している。(井川朋宏)

 子どもの感染予防のポイント

 ・家庭内で大人からうつる例が多い

 ・乳児やぜんそくのある子らは重症化に注意

 ・乳児は食欲不振、機嫌など変化を把握

 ・呼吸が苦しい状態などは相談窓口に連絡

 ・風邪の症状があれば外出を控える

 ・物に触れた時や飲食前などこまめに手洗い

 ・十分な睡眠と栄養をとる

 ・適度な運動でストレスをためない

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