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大勢の見物客が詰めかけた「みなとこうべ海上花火大会」。今年は10月31日に延期された=2019年8月3日、神戸市中央区
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大勢の見物客が詰めかけた「みなとこうべ海上花火大会」。今年は10月31日に延期された=2019年8月3日、神戸市中央区

 東京五輪・パラリンピックによる警備員不足で、中止や日程変更に追い込まれた各地の花火大会。新型コロナウイルスの感染拡大により五輪・パラの延期が決まったことで、2年連続で中止となる可能性も出てきた。今年、時期をずらして開く大会の関係者も、刻一刻と変化する情勢に気をもんでいる。

 当初、五輪・パラの期間(7月24日~8月9日、8月25日~9月6日)に全国の警察官や民間の警備員が数万人規模で配置される予定だったため、全国各地では例年と同様の安全体制が確保できないとして、花火大会の中止が相次いでいた。今年1月時点で、兵庫県内でも8カ所で中止が決まっていた。

 五輪・パラは延期となったが、中止となった花火大会の「復活開催」の動きはない。「龍野納涼花火大会」を中止した同県たつの市の担当者は「例年の8月までに会場や周辺道路の安全確保や協賛金集めが間に合うはずもなく、そもそも新型コロナの終息が見通せない」と話す。

 さらに懸念されるのは、2年連続の中止だ。五輪・パラが来夏に開催されれば、今年と同じように警備員が不足する。新型コロナが終息していても、経済状況の悪化が長引けば「事業者からの協賛金が減り、規模縮小や中止もあり得る」と心配する自治体もある。

 一方、例年より時期を大幅にずらした自治体も予定通り開催できるか、やきもきしている。

 6月6日に海上花火大会を前倒しした姫路市は4月中旬に中止を決めた。担当者は「延期も含めてぎりぎりまで関係者と協議をしていたが、苦渋の決断」と説明する。

 神戸市の「みなとこうべ海上花火大会」は、例年より3カ月ほど遅い10月31日に開催を予定している。現時点では開催を前提に調整しているが、担当者は「先が見えないので、不安もある。一日も早い終息を願うしかない」と語った。(末永陽子)

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