新型コロナウイルスの感染防止策の一環として、JR西日本は20日から、同社のホームページ(HP)で区間ごとの乗車率を時間帯別に公開している。兵庫など関西3府県で緊急事態宣言解除の見通しが強まり、乗客数増加が予想される中、この混雑情報を参考にした時差通勤を呼び掛ける。
公開する路線は、JR神戸線や宝塚線など京阪神の約10線区。平日と土日の2種類で、過去1週間を集約した混雑状況を示し、毎週更新する。
25%以上50%未満なら「ほぼ席が埋まっている」、50%以上100%なら「つり革をつかめる」など、5段階に分けて評価。1時間ごとに色分けして示す。
例えば、5月11~15日のJR神戸線の姫路から神戸に向かう快速電車では、午前5~8時と同9時からの1時間で50%超。その他の時間帯はいずれも50%未満となっている。
また、在来線の約5200車両全てに抗ウイルス・抗菌加工を実施するほか、駅エレベーターのボタンにも、抗ウイルス加工をした特殊フィルムを貼るなどの対応も取る。
長谷川一明社長は「利用客が戻るまでには、まだかなり時間がかかる。新しい生活様式に対応した価値観を提供していきたい」と話した。(前川茂之)
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