神戸市会は24日の本会議で、副市長の岡口憲義氏(65)と寺崎秀俊氏(51)がいずれも任期途中で退任し、後任に同市企画調整局担当局長の今西正男氏(60)と総務省市町村税課長の恩田馨氏(52)を起用する人事案に賛成多数で同意した。退任は7月12日付、就任は13日付。
今西氏は神戸大卒で、1983年に神戸市入庁。財務課長や企画調整部長、産業振興局担当局長などを務め企業誘致や医療産業都市、三宮再整備などに携わった。市の理事兼医療・新産業本部長兼都市局長だった今年3月末に退職し、再任用で現職に就いていた。
恩田氏は東京大法学部を卒業後、92年に旧自治省(現総務省)に入り、内閣官房内閣参事官などを歴任した。茨城県古河市の助役、高知県や福岡県の総務部長も務め、2019年7月から現職。総務官僚の起用は、市職員出身者以外で初めて副市長を務めた久元喜造市長、寺崎氏に続き3人目となる。
起用理由について、久元市長は「今西氏は市政全般にわたる豊富な経験や手腕があり、恩田氏は(総務省で)主要な職を経験し、地方自治体の運営にも精通している」と説明した。いずれも任期は4年。市の技術職出身で19年4月に就任した油井洋明氏(61)とともに3人体制となる。(石沢菜々子)