兵庫県の井戸敏三知事は29日の会見で、県内の新規感染者の増加を受け、感染「拡大期1」に体制を移行したことなどを説明した。主なやりとりは次の通り。
-急速に感染拡大している原因の分析を。
「東京や大阪といったクラスター(感染者集団)の発生源で感染した人が持ち込んできたのが最初の状況だったが、その方の職場や家庭で二次感染が起きるケースが増えてきている。ステージがワンランク上がっている状況。県内の飲食店がクラスターの元になっているケースはほとんどない。4月上旬に急拡大した動きとよく似ている」
-会食や飲み会の自粛は、県内も含むのか。
「もちろん含む。以前は主としてターゲットが特定されていることを前提に対策を構築していたが、家庭や職場での感染が増えてきているので、県内での大人数の会食や同席状況はできるだけ避けてもらいたい」
-行動変容を促すにはメッセージがあいまいでは。
「あいまいではない。会食自粛を求める『大人数』についても、2桁は大人数だ、と言っている」
-5段階のうち4段階目まで来た。今後、さらなる段階を考えることは。
「最終段階になってから考えなければ。病床確保などは、次の段階に備えたスケジュールを事前に持った上で対応していかないと間に合わないので、もう1段階追加をすることも視野に入れておく必要がある」
-濃厚接触者以外の検査拡大とは。
「現在やっている方針と同じ。学校によって検査対象に取り扱いの差が出ることもあったので、明示した」(まとめ・霍見真一郎)
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