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ボーガン無届けに罰則 兵庫県、所有者全てが対象 全国初の規制

2020/07/31 06:10

 宝塚市や神戸市でボーガン(洋弓銃)が凶器とされる事件が相次ぎ、兵庫県は30日、ボーガンの所有者に届け出を義務付け、違反した場合は5万円以下の過料を科す方針を固めた。年齢を問わず、これから購入する場合だけでなく、すでに所有している県民にも届け出を求め、全国初の規制という。条例案を9月定例県議会に提出する方針。

 宝塚市の民家で6月、家族ら4人が殺傷された事件を受け、県はボーガンの規制を強化するため、独自の条例案を有識者検討会で議論してきた。

 検討会ではこれまで、全所有者に届け出を義務付ける一方、条例施行前からの所有者には罰則を適用しない方針だった。しかし、神戸市の民家で今月、妻が夫に向けボーガンを撃つなどしたとされる殺人未遂事件が発生。井戸敏三知事が定例会見で、条例に実効性を持たせるため規制強化の必要性を指摘し、全所有者に罰則対象を拡大することにした。

 条例施行後の取得者は14日以内、施行前からの所有者は90日以内に住所や氏名などの届け出を義務化する。無届けや虚偽申請をした場合は、5万円以下の過料とする方針。

 ボーガンは銃刀法の規制対象外で、県は宝塚市の事件を受け、青少年愛護条例の「有害玩具類」にボーガンを緊急指定。玩具販売店などに、18歳未満への販売や貸与を禁止した。同様の条例は他の都道府県にもあるが、成人への規制は異例とみられる。条例案は31日に開く検討会で審議する。(藤井伸哉)

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