特定抗争指定暴力団神戸山口組(神戸市中央区)の中核団体「山健組」(同)の中田浩司組長(61)が、神戸山口組から除籍処分にされたとみられることが18日、捜査関係者への取材で分かった。神戸山口組から独立を図る動きがある山健組幹部への対抗措置とされ、兵庫県警も情報を把握し、確認を進めている。
中田組長は神戸山口組幹部も兼ね、対立抗争が続く特定抗争指定暴力団山口組(神戸市灘区)系組員を昨年8月に銃撃したとする殺人未遂罪などで起訴されている。
捜査関係者によると、神戸山口組の内部で傘下組員らに、中田組長を「組の規約に違反した」として「除籍した」と口頭で伝達。外部に知らせる処分状が今月10日付で出されたという情報もあるという。除籍処分は永久追放を示す「絶縁」とは異なり、組織への復帰の可能性は残るとされる。
山健組は2015年の山口組分裂騒動で山口組から離脱し、神戸山口組の発足を主導した。山健組は山口組との対立抗争にも深く関与したとされるが、今年7月ごろから幹部に上納金を巡る不満などが出て、独立へ動くとの見方があったという。