累計発行部数が400万部以上、宝塚市出身・在住の作家、高田郁さんによる小説シリーズ「みをつくし料理帖」が映画化され、16日からOSシネマズミント神戸などで公開される。困難を乗り越え、力強く生きる女性2人の友情物語で、これまでテレビドラマにはなったが、映画は初めて。主にプロデューサーとして1970~80年代、薬師丸ひろ子、原田知世ら主演によるアイドル映画などをヒットさせた角川春樹が「これが最後」と約10年ぶりに監督し、松本穂香と奈緒を主役に起用した。(片岡達美)
享和2(1802)年の大坂。8歳の澪と野江は姉妹のように仲の良い幼なじみだが、大洪水に見舞われ生き別れに。両親を亡くした澪は料亭の女将に引き取られた。それから10年、澪(松本)は江戸へ出て、そば処で料理人に。上方仕込みの料理がなかなか認められないが、苦心して創作した料理が評判となり、吉原で当代きっての花魁・あさひ太夫(奈緒)となっていた野江との間をつなぐ-。
テレビでは、北川景子(澪)と貫地谷しほり(野江)によるスペシャルドラマがテレビ朝日系で、黒木華(澪)と成海璃子(野江)での連続ドラマがNHKで放送された。今回、角川監督は全10巻と特別編のある原作から1~3巻をベースに、2人の友情を中心に描いた。
物語の脇役として見落とせないのが澪の料理だ。だしのうま味と食感が特徴の「とろとろ茶碗蒸し」、みりんの絞りかす「こぼれ梅」を隠し味にした卵の黄身のみそ漬け「鼈甲玉」など、見ているだけでよだれが出るような数々。松本は「だしの取り方、包丁の扱い方など、専門家の手ほどきを受け、家でも実際に作って体に覚えさせた」と役づくりの舞台裏を明かす。
奈緒は「習っていた日舞の先生に相談しながら花魁の所作を研究した。しゃべり口調も独特だけれど、何度も(脚)本を読んで身につけた」と振り返る。徹底的な時代考証で「映画に登場する江戸時代の文化には一つのごまかしもない」と角川監督は自信を見せる。
高田さんは「幾度も幾度も映画館に足を運んで見たくなる仕上がり。角川監督、松本さん、奈緒さんをはじめ、関わってくださったすべてのみなさんに心から感謝している」と神戸新聞にメッセージを寄せた。
「みをつくし料理帖」は2時間11分。











