11月6日に山陰沖で解禁されるズワイガニ漁に向けて、今夏発足した「但馬産松葉ガニ普及推進協議会」が1日から、神戸や大阪で街頭PRを展開する。雄「松葉ガニ」を中心に但馬産の魅力を都市部で広くアピール。新型コロナウイルスの影響で消費低迷が危惧される中、漁業者や観光業者らが一体となって「今年の冬も極上の味覚を届けたい」と攻勢をかける。
兵庫県はズワイガニの漁獲量が全国トップ。但馬で水揚げされる松葉ガニは、同県豊岡市や香美町、新温泉町の4漁港ごとに、津居山かに▽柴山がに▽香住港まつばがに▽浜坂産松葉がに-と、個別にブランド化されている。大きさや傷の有無など独自の選別基準に従い品質を競ってきたが、より効果的にアピールしようと、今季から協力して「但馬産松葉ガニ」として知名度アップを目指す。
県但馬水産事務所(香美町)の呼び掛けで今年8月、但馬、浜坂両漁協や観光協会、地元市町などの20団体が同協議会を設立。統一ロゴマークをつくって、多彩なブランドを宣伝するポスターやチラシに使用した。
街頭PRは11月1日、神戸市中央区のJR三ノ宮駅周辺でスタート。協議会の会員らがパネルを掲示し、チラシを配る。ほかにも同駅やJR大阪駅、三宮センター街で、デジタルサイネージ(電子看板)広告などを使った宣伝に乗り出す。
来年3月20日までの漁期中、同協議会は「港ごとに個性豊かな松葉ガニの特徴を多角的に発信したい」としている。(金海隆至)