西宮神社(兵庫県西宮市社家町)は2日、毎年1月の恒例神事「福男選び」について、新型コロナウイルス対策のため、毎年抽選で決めている前方集団の人数を約260人から80人に削減するなどした上で開催すると発表した。同神社によると、抽選方法の変更は2005年の導入以来初めて。
「福男選び」は江戸時代に始まったとされる伝統行事。毎年1月9~11日に開かれる「十日えびす」のうち、本えびすの1月10日に実施する。午前6時に「表大門」を開き、本殿目指して約230メートル疾走。先着順に1~3番福を認定する。
従来は、先着1500人を対象に午前0時に抽選。1列12人ずつの108人と、その後ろの150人を決める。来年は密状態を防ぐため、前方に位置する参加者を80人に限定。事前に申し込んだ人から抽選する。当選者には息がしやすい特製マスクを配布し、走るときに着用してもらう。他の参加者は後方で待機する。
ゴールは通常通り神職に抱きつく形を予定。福男による鏡開きは中止し、例年先着5千人に配る「開門神事参拝証」も授与しない。
中学生以上で、全力疾走できる55歳以下が対象。申込用紙はホームページでダウンロードするか、同神社で受け取る。顔写真を添付し、11月15日~12月15日に郵送か、同神社に持参して申し込む。12月17日に抽選する。同神社TEL0798・33・0321
(大盛周平)