兵庫県明石市は5日、明石こどもセンター(児童相談所)が一時保護した子どもの面会や通学を支援する担当課を新設すると発表した。面会は原則自由で、職員が親らへの連絡や日程調整を行い、通学を希望する子ども全員の付き添いや送迎などを支援する。市によると、子どもの面会や通学を担う専門部署が児童相談所にできるのは全国初という。
「こども通学・面会等支援課」を新設し、課長を含む3人を配置。面会や通学に伴う調整業務と第三者委員会の事務局を担当する。
従来、月1回程度だった面会は、子どもの要望があれば原則自由に。虐待のリスクがある場合でもガラス越しの面会など柔軟に対応する。現在は子どもの状況に応じて通学させているが、希望する子ども全員が保護以前に通っていた学校に通えるよう、学校との連携も進める。
同市では、兵庫県中央こども家庭センターが虐待を疑って一時保護した乳児が1年3カ月間、家族と引き離された問題で、第三者委員会が改善策などの検討を始めた。泉房穂市長は会見で「委員会で示された方向性に従い、まずは体制強化と運用改善から進めていく」と述べた。(小西隆久)