兵庫県では26日、市川町立市川中学校で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生するなど、新たに10歳未満~90代の男女184人の感染が確認された。新規感染者が過去最多となったことを受け、県は12月中旬以降、患者用の病床を約100床増やし、約750床とする方針を明らかにした。
井戸敏三知事は会見で「1日当たり130人の新規感染者が1カ月連続しても大丈夫な試算だが、いざという時に備え余裕を持った方がいいという判断だ」と述べた。忘年会などで感染リスクが高まる年末に向け不要不急の外出をなるべく控えるよう県民に求めた。
一方、市川町教育委員会によると、クラスターが発生した市川中では今月20日に合唱コンクールが開かれ、感染が広がった可能性があるという。同中は23日に生徒1人の感染が分かり、24日から学校を閉鎖。その後、生徒19人、教員2人の感染が分かった。
三田市の認知症グループホーム「ユピテル三田」は感染者が14人増え、計25人に拡大。龍野健康福祉事務所管内の特別養護老人ホームでも、新たに利用者ら9人が感染し計30人になった。姫路市のカラオケ喫茶では店主や客ら計6人の感染が明らかになった。明石市は発表済みの1人の届け出を取り下げた。(まとめ・井川朋宏)
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況