神戸市東灘区を流れる住吉川で、アユが産卵の季節を迎えている。冷たい川の中では、鉄さびのような黒と朱色の「婚姻色」に姿を変えたオスが、腹に卵を抱えたメスに群がる繁殖活動が繰り広げられている。
住吉川は市街地を流れるが、近年の魚道整備効果もあってアユの生息数が増加。初夏にはせきを跳び越えて上流に向かう姿が見られるようになった。
岩に付着した藻などを餌に成長したアユは、秋になって水温が下がると産卵のために下流へ。川底の石などに産み付けられた卵からふ化した稚魚は海で育ち、来年4月から5月にかけて川に帰ってくる。(中西幸大)











