しかしながら、これからの兵庫は、まさに新たな課題に直面しています。変革に果敢に挑んでいかねばなりません。
まず、コロナ対策です。早く新型コロナウイルス感染症の発生を収めなければなりません。
2つは、ポストコロナ対策です。コロナ禍で見えてきた課題、①オンラインの活動をベースとした情報社会への対応、②過密から過疎へ、集団から自立へ、大都市から地方へなどの新たな価値に支えられた動きや地方回帰を受け止める兵庫の実現、③働き方改革の徹底とスタートアップ起業や起業創業環境の整備-などです。
3つは、人口の減少と若者の流出、地域社会の崩壊の危機など地域構造の変化に的確に対応する地域創生の活性化です。
4つは、2025年問題など急速な高齢化を支える社会システムの確立ですし、乳幼児から高齢者まで人生100年時代にふさわしい県民一人ひとりが安心して暮らせる社会づくりです。
5つは、南海トラフや巨大化する自然災害への備えなど安全基盤の計画的整備です。あわせて道路のネットワーク化を急がねばなりません。
6つは、個性豊かな五国のポテンシャルを生かし、連携し、過密過疎が有機的に相互依存し合う活力ある地域をつくることです。「日本の縮図」たる兵庫は全国を先導するモデルとなり得ます。
7つは、地域の自立、地方分権です。関西広域連合も10年の節目を迎え、新たな展開が期待されています。関西が国土の双眼構造の一翼を担うためには、広域での連携と各地域の自立が不可欠です。国からの権限移譲や事務の見直しなど、地方自治の確立を憲法の改正論議とあわせて行わねばなりません。