在阪民放局が来年1月、深夜枠で相次ぎ新ドラマを始める。親子愛、男女の恋。多彩な切り口で人の絆を描く。(金井恒幸)
ABCテレビは2本を投入。佐々木蔵之介主演の「ミヤコが京都にやって来た!」(日曜午後11時55分、全6話)は1月10日にスタートする。京都生まれの佐々木が故郷を舞台に父娘の心温まる人情劇を演じる。
佐々木は京都の造り酒屋の家に生まれた。神戸大時代に劇団を旗揚げし、会社員を経て俳優の道へ。神戸が舞台の「少年H」(2013年)の他、現在放送中のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」では藤吉郎(秀吉)役で注目を集める。
今回は腕利きの開業医・柿木空吉(かきのきくうきち)役で、別れた妻との娘・宮野京(みやこ)が突然訪れるとの設定。京役は映画「ソロモンの偽証」(15年)の主演で存在感を発揮する藤野涼子が務める。全編京都ロケで、古都の魅力も楽しめる。
空吉は往診が専門で、診察ついでに買い物から盆栽の手入れまで何でも引き受けてしまう。ある日、12年連絡を取っていなかった20歳の京が現れる。
動揺を隠せない空吉。父の思いとは別に、しばらく京都にいると宣言する京。京の目的と抱える秘密とは…。久しぶりの再会にぎこちなさを抱える父娘が、美しい町や人々との触れ合いを通じ少しずつ心をかよわせていく。
空吉の幼なじみ・淳平役を歌舞伎俳優・市川猿之助、患者・池田久子役を三林京子と脇役も豪華。佐々木は「京都出身の僕も知らない名所が出てきて、うれしさ倍増です」とし、藤野は「父とご飯を食べたり、けんかをしたり、現代っ子の娘を等身大で演じた」とコメントしている。