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停電のため、ろうそくで明かりを確保する西村行雄さん夫妻=17日午後、兵庫県新温泉町歌長
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停電のため、ろうそくで明かりを確保する西村行雄さん夫妻=17日午後、兵庫県新温泉町歌長

 14日夜からの寒波で大雪に見舞われた兵庫県北部。新温泉町では、多発した倒木で複数の道路が寸断され、最大で4集落34世帯が孤立状態となった。17日午後2時すぎに1集落の孤立が解消されたが、残る3集落は孤立したまま。停電なども続いており、住民は一刻も早いインフラの復旧を願いつつ、極寒での先の見えない生活に不安を募らせている。

 同町東部の山間部で13世帯が暮らす数久谷集落(同町歌長)は、16日午後2時半ごろから停電。町道沿いで樹木や電柱が倒れ、道をふさいだ。一部の倒木は住民が撤去したが、傾いた電柱や倒木は17日夕方になってもそのままだった。

 集落内は16日昼過ぎの除雪車の巡回を最後に、雪が積もる一方。倒木に遮られた地点から集落まで約1キロの道には、大人の膝上ほどの雪が積もっていた。

 同集落の区長、西村行雄さん(67)は「この一帯は豪雪地域なので、多少の停電は慣れているが、こんなことは初めて。集落には農家が多く食料には困らない状況だが、氷点下近い夜間は暖を取るのに一苦労」と話す。

 暖房器具で使えるのは石油ストーブのみ。明かりはろうそくで取っている。就寝時はカイロを布団に詰め、毛布を5枚ほど重ねる。雪が窓をたたく音や、雪の重みで竹や樹木がしなる音が聞こえ、眠れないこともあるという。

 インターネットや電話もつながりにくく、情報はラジオに頼る状況。西村さんは「何とか車で移動できるようになってほしい」と話している。(末吉佳希)

 

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