国内の新型コロナウイルス感染者は19日、政府が重点的対策を呼び掛けた「勝負の3週間」が過ぎた後も増加傾向が止まらない地域があり、累計の感染者は20万人に迫った。直近の1週間(12~18日)の新規感染者は、1日当たりの平均が2653人となり「第3波」の流行が本格化した11月前半(11月7~13日)に比べ2倍に増えた。死者は平均41人で同期間の4倍になっており、医療体制が急激に逼迫(ひっぱく)している状況を反映している。
兵庫県でもおおむね同様の傾向だ。12月12~18日の感染者数は計883人で、11月7~13日の計361人と比べると2・4倍に増加。死者数も直近1週間は計23人で、11月前半の約4倍になっている。
医療機関が手薄になる年末年始を前に、減少の明瞭な兆しは見えない。観光支援事業「Go To トラベル」を一部地域で停止するなど、政府の小出しの対策は効果が上がらなかった格好だ。
19日は東京で過去2番目に多い736人の感染者が報告されたほか、埼玉、岡山で過去最多を更新した。全国の新規感染者は2984人、新たに確認された死者は39人、重症者は前日から11人減って598人となった。
全国の感染者の1週間平均は11月7~13日に1321人だった。翌週は1832人となって第2波のピークを上回り、それ以降1週間ごとに200人ほどずつ増えている。感染増から約2週間遅れて死者も急増し、平均10人だった死者は41人になった。
直近の1週間では、東京と大阪の感染者が全国の3分の1を占めたほか、神奈川や埼玉、愛知といった都市部の多くで最多を更新。全国でも17日に最多の3210人を記録した。比較的早く対策を始めた北海道は感染者が減ったものの、死者は1日で平均10人と高い水準が続く。
国内の感染者はクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスの乗客乗員を含め計19万7千人を超えた。死者は3千人に近づいている。
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況