兵庫県は23日、新たに169人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。新規感染者としては過去4番目に多い。前日22日は過去最多の190人に上っており、2日連続で100人を大きく超えた。また姫路市で2人、西宮市で1人の死亡が判明し、今月に県内で確認された死者は65人となった。
新規感染者は発表自治体別に、神戸市=55人▽姫路市=13人▽尼崎市=25人▽西宮市=16人▽明石市=6人▽県所管=54人。
クラスター(感染者集団)と認定していた宝塚健康福祉事務所管内の高齢者通所施設では、23日までに、職員5人と利用者9人の計14人(うち職員3人は神戸、尼崎、西宮市へ届け出)の感染を確認した。ほかのクラスター関連の新たな感染者(かっこ内は累計)は、伊丹健康福祉事務所管内の保育園=2人(計7人)▽川西市の第二協立病院=3人(計27人)▽同市のベリタス病院=1人(計43人)-だった。
県内の1週間平均の陽性者数は132・3人となり、2日連続で増加。病床使用率は69・7%、うち重症者の病床使用率は37・3%となっている。累計患者は8607人、うち死者は146人となった。
県内の感染状況について、県感染症等対策室の山下輝夫室長は「収束に向かっているとは決して言えない。感染者は県内の広範囲にわたっており、高齢者の割合も多い」と分析。医療機関では危機感が高まっているといい、「医療現場の負担を減らすのは県民一人一人の行動にかかっている。いま一度3密を避けるなど感染防止に努めてほしい。きょうからのしっかりした行動でも、9日後の来年にはその成果が現れてくる」と訴えた。
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況