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兵庫県知事選の候補者擁立などについて話し合う日本維新の会県組織の役員ら=28日、兵庫県庁
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兵庫県知事選の候補者擁立などについて話し合う日本維新の会県組織の役員ら=28日、兵庫県庁

 今期限りでの退任を表明した井戸敏三兵庫県知事(75)=5期目=の任期満了(7月31日)まで半年だが、今夏に予定される知事選の構図が定まらない。県議会最大会派・自民党から井戸県政の継承を要請された金沢和夫副知事(64)は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令でタイミングを失い、解除後の意向表明を模索。ただ、金沢氏を支えるはずの自民が一枚岩になっておらず、対立構図を狙う日本維新の会も動向を注視し、静観の構えを崩していない。(紺野大樹、石沢菜々子)

 県会自民は昨年12月25日、金沢氏に「県政の基調を継承し、新しい発想による変革に挑んでもらいたい」と立候補を要請。金沢氏も意欲を示すが、関係者によると、当初念頭にあった昨年末の副知事辞職は、コロナ感染拡大の兆しがあったため見送り、阪神・淡路大震災26年の今月17日を節目にする考えだったという。

 しかし、13日に兵庫にも宣言が再発令され、県でのコロナ対策の要職を担っていることから方針を変更。現時点では2月7日に宣言が解除されれば、その直後などでの辞職を見据えるが、宣言延長ではタイミングが見通せない。

 さらに、自民県議団内の不協和音も悩みの種だ。金沢氏の支援を決めた際、一部議員の反対を無視したため、内部にしこりが残っており、「あってはならないが、会派が分裂してもおかしくない」とある議員。金沢氏周辺も反発する議員の懐柔に動き、自民内のあつれきに焦りを見せる。

 一方、早々に独自候補の擁立を目指していた日本維新の会は「来月の終わりか3月には決めたい」とする。既に候補者を数人に絞り込んではいるが、28日に開いた県組織の選挙対策本部会議では決めなかった。対立候補の出方などを見計らっているとみられ、関係者は「本当に金沢氏が出るのか、しっかり見定めたい」と神経をとがらせる。

 共産党県委員会などでつくる政治団体も候補者の擁立を検討している。

 

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