65歳以上の高齢者が接種する新型コロナウイルスワクチンについて、兵庫県の市町への配分スケジュールが分かった。ワクチンは国から4月中に段階的に配られ、最初に当たる4月5日の週は神戸、伊丹市に配分。県内でいち早く両市で高齢者向け接種が始まることになりそうだ。
高齢者向けのワクチンは1箱で975回接種でき、4月5日の週に2箱、同12日の週に10箱、同19日の週に10箱が兵庫県に届いて配分され、同26日の週に全市町に行き渡る見通し。
初めの22箱は「試行」という位置付けで、県は配分について、各市町からの希望などを聞いて調整。その結果、5日の週は神戸、伊丹市に、12日の週は尼崎市など10市に、19日の週は芦屋市など10市に、それぞれ1箱ずつ配分することが決まった。
配分量が少ないため、各市町が65歳以上の住民の中でどのような人から接種を始めるかが課題。神戸市はクラスター(感染者集団)対策の観点から、高齢者施設の入所者らを対象に始めることを11日に発表した。伊丹市は「調整ができ次第、住民にお知らせしたい」とする。
高齢者向けの接種は、一部の病院などで実施されている「先行接種」、医療従事者などに優先的に接種されている「優先接種」に続くもので、政府は4月12日の接種開始予定を明言している。本格化は同26日の週からで、6月末までに全国の65歳以上約3600万人が2回接種できるワクチンの量を配布する見込みという。(高田康夫、三島大一郎)
【特集】目で見る兵庫県内の感染状況