神戸市西区の農村部にある全校児童42人の市立高和(たかわ)小学校(同区押部谷町高和)を今春卒業する6年生9人へのはなむけにと、近くに住み児童と交流がある洋画家、藤井(画家名・伊藤)知秋さん(46)がこのほど、一人一人の似顔絵を贈った。新型コロナウイルス禍で校外学習が中止になるなど、この1年は我慢することも多かった子どもたち。心温まるサプライズに驚き、笑顔を見せていた。(辰巳直之)
24日に卒業式を迎える9人は、藤井さんにとっては思い入れが強かった。長女(12)や、主宰する絵画教室の教え子もおり「高和小は地域密着型。9人とも顔が分かるし、小さい頃から成長を見てきた。彼らの記憶に残る何かをしたかった」と話す。
学校側も、藤井さんの提案を快く了承。2020年度の6年生は、新型コロナ感染拡大で校外学習やスキー実習が中止になったこともあり、福井一郎校長は「子どもたちの思い出を少しでも増やしてあげたかった」とプレゼントを喜ぶ。
似顔絵は「黒板アート」のタッチを意識して制作。最近の写真を見ながら、クラス担任の若松知子教諭も含め、10人が並ぶ絵を10日間ほどで完成させた。「みんなの性格を知っているし、しぐさや表情もそっくりになるよう描いた」とこだわった。
子どもたちに贈ったのは今月16日。授業の合間、突然教室に現れた藤井さんが作品を披露すると、何も知らされていなかった児童たちは大興奮。今月中に大阪市へ引っ越す予定の女児(12)は「みんなすごく似ていた。いい思い出になる」と感無量の様子。男児(12)も「男前に描いてもらった」と感激していた。
作品は卒業式の会場に掲示されるという。











