兵庫県知事選挙(7月1日告示、同18日投開票)で、総務省出身で前大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)が3月31日、県庁で会見し、無所属での立候補を正式に表明した。
会見での主なやり取りは次の通り。
-立候補の動機は。
「変革の時代には新たな発想や手法でのかじ取りが重要。長期政権からの禅譲、継承では挑戦できない。兵庫県は財政が厳しく、コロナ禍で県民は将来を不安に思っている。新しい世代のリーダーが挑戦すべき」
「兵庫県には約30億円しか財政調整基金(貯金)がない。500万人以上の都道府県の中で際立って少ない。既得権やしがらみから脱し、徹底した行財政改革を行い、財政基盤を再構築する。そのために知事の給与、退職金をカットする。公用車のセンチュリーは直ちに廃止する」
「財政のブラックボックス的なところをきっちり検証し、開示していく。地方自治体の歳入は税と地方交付税がベースなので、抜本的な改革は難しい」
-発信力について。
「兵庫の魅力をリーダー自らが発信する力が求められる。それは県民とのコミュニケーション。丁寧に伝え、合意形成を図る県政が重要だ。(維新の)情報発信力、スピード感ある府政運営はすごいと思った」
-各政党との関係は。
「(県議会の自民会派に退団届を出した)11人が私の思いに共感していただき、分派という形で表れた。その覚悟を受け止めないといけない。11人との軸をベースにやっていきたい。理屈より仁義の世界。そこは大事にしたい」
「(維新とは)これから政策協定を詰めていく。きちっと議論して、その先に推薦があるかもしれない」
「県政を安定させるためには、最大会派の自民党の協力は不可欠。私のやりたいことに理解いただけるのであれば、(自民に)推薦をいただく。いただけなかった場合は、一人になっても走り抜く」
「元彦は金井元彦(元知事)から名付けられた。生まれながらにして知事になるという、ある意味天命としてあったのかなと思う」