兵庫県知事選(7月1日告示、同18日投開票)に絡み、県議会(定数86)の最大会派の自民党は1日、会派の決定に反し、総務省出身で前大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)を支援する県議11人を除名処分にする方針を決めた。2日の議員団総会で正式決定する見通し。11人は自民を離党せず、県議会で新会派「自民党兵庫」を結成する。従来の自民会派は44人から33人になり、県議会で過半数を大きく割り込むことになる。
知事選を巡っては昨年12月、5期目の井戸敏三知事(75)が今期限りでの退任を表明。自民会派は井戸県政の継承を求め、前副知事金沢和夫氏(64)の支援を決めたが、反発する県議11人が会派に退団届を提出し、斎藤氏を擁立した。
これまで自民会派は退団届を受理していなかったが、斎藤氏が3月31日に立候補表明したのを受け、4月1日に開いた会派の綱紀委員会で除名処分の方針を決めた。自民会派の藤本百男幹事長(67)は「残念の一言。知事選だけでなく、衆院選などへの影響も大きい」と会派分裂の影響を懸念した。
一方、新会派の幹事長に内定している内藤兵衛県議(62)は「処分には納得していないが、これで新しい会派として活動できる」と話した。(紺野大樹)