5日付で着任した兵庫県警の種部滋康本部長(57)が同日、県警本部で記者会見し、暴力団対策と特殊詐欺対策を最重点に取り組む方針を示した。
種部本部長は石川県出身で東大法学部卒。1987年に警察庁に入庁し、鹿児島県警や茨城県警の本部長などを歴任した。兵庫県警への勤務は2度目で、2009年8月から2年間、警務部長を務めている。
会見では「兵庫は非常に多様性に富んだ場所という印象」と振り返りつつ、「県民の期待と信頼に応えるために何をすべきか。絶えず考えながら職務に取り組みたい」と抱負を語った。
県内の課題では前本部長と同様に、暴力団対策と特殊詐欺対策の2点を挙げ、「暴力団の対立抗争は続いており、依然厳しい情勢。関係法令を適応した取り締まりと、官民一体となった排除活動を推進していく」と強調した。
一方、新型コロナウイルス対策では「コロナ禍で重要なのは、警察機能を維持していくこと。警察官の感染防止策を徹底しながら、新型コロナに便乗した詐欺事件の未然防止もしっかりやりたい」と述べた。(前川茂之)