新型コロナウイルスの緊急事態宣言延長を受け、兵庫県は10日、県内14市を巡る東京五輪の聖火リレー(23、24日開催)について、公道での走行を中止すると発表した。代替措置として、両日の最終地点に設定されていた姫路城三の丸広場(姫路市)と篠山城跡三の丸広場(丹波篠山市)を会場にし、一般の観客は入れずにリレーを実施する方針。
井戸敏三知事は同日の会見で「沿道の3密を避けるためにやむを得ない。各会場で200メートルずつ走行していただき、インターネットなどで中継できるようにしたい」と発表した。
県実行委員会(事務局・県教育委員会)などによると、両会場でのリレーは、各日のランナー約90人ずつがそれぞれに集まり、1人当たり200メートルを走る予定で、具体的なコースや方式などは大会組織委員会と協議して決めるという。
応援はランナーの親族らに限って入場を認める方針。聖火が巡る予定だった14市から地域をPRするイベントや展示の提案を受け付け、開催可能なものは2会場で実施したいという。豊岡市と神戸市で観覧希望者を募集していた聖火リレー出発式は中止される。
大会組織委員会は、県内を走る約180人の全ランナー名を11日に公表する予定だったが、延期すると発表した。公道での中止について組織委からランナーに連絡し、参加の意向が確認できた人を改めて発表するという。(古根川淳也)