兵庫県丹波市市島地域で２００４年から開かれている「全国高校女子硬式野球選手権大会」で、史上初めて決勝戦が阪神甲子園球場（同県西宮市）で行われることが２８日発表された。「女子高校野球の聖地」として大会を運営してきた丹波市の関係者からも、喜びの声が上がった。

　全国高校女子硬式野球連盟の坂谷高義会長と同市の林時彦市長は同日、市役所でそろって会見し、甲子園での決勝を歓迎した。

　坂谷会長は「（選手権を誘致した）０４年ごろから決勝だけでも甲子園でという話をしていた」と、悲願だったことを強調。林市長は「年々大会のレベルが上がっており、見応えがある。女子高校生が甲子園を目指したいという思いを持っている以上、応援したい」と思いを語った。

　大会のクライマックスの試合を甲子園に移すことに対し、過去に反対意見もあったというが、選手権開催に尽力した同連盟の堀秀政事務局長は「いつかは女子球児を男子と同じで甲子園でプレーさせてあげたいとやってきて長年の夢がかなった」と感慨深げだった。

　同選手権は、昨年はコロナ禍で中止、今年で節目の第２５回大会を迎える。７月２４日に開幕。８月１日の準決勝までは丹波市で開催し、２２日の決勝のみ甲子園で行う。

（藤森恵一郎、尾藤央一）