黒豆卸の老舗「小田垣商店」(兵庫県丹波篠山市立町)が、黒豆の出荷に使われた紙袋を再利用したユニークなエコバッグを作成した。本店改修後の再オープンに合わせて発売しており、注目を集めている。
同店は江戸中期の創業。明治以降、黒豆を農家に紹介し、集荷・販売するなどして地元特産の「丹波黒」を全国に広めてきた。
出荷に使う豆袋(縦87センチ、横50センチ)は、薄茶色の丈夫なクラフト紙製で大豆が30キロ入る。約30年前に採用した袋で、緑の文字で店名などを記した地元産用と、黒文字の他産地用の2種類ある。
エコバッグは使用済みの豆袋を裁断・加工した。東京のデザイン事務所が意匠などを考案。たっぷり入るトートバッグ形で、持ち手を含めて縦35センチ、横48センチ。同店スタッフによると、「アート好きの若い女性らの反応がいい」とか。産地などを記したロット番号のシールが張られたものを選ぶマニアックな客もいるという。
同店の広報担当・小田垣武さんは「黒豆を扱うわが社は、豊かな自然、地球環境から恩恵を受けている。資源の再利用やエコロジー、SDGs(エスディージーズ)(持続可能な開発目標)を重視しており、エコバッグはうちの社の考え方を象徴している」と説明している。
1個3630円。同店TEL079・552・0011
(堀井正純)