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燃やすごみ用指定袋を半額にする条例改正案を提出する林時彦市長=1日午前、丹波市氷上町成松
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燃やすごみ用指定袋を半額にする条例改正案を提出する林時彦市長=1日午前、丹波市氷上町成松

 兵庫県丹波市は1日、県内一高い燃やすごみ用指定袋料金を、来年4月から半額にする条例改正案を市議会9月定例会に提出した。林時彦市長が2020年の市長選で目玉として掲げた公約の一つ。燃やすごみ用の条例改正案は昨年12月定例会で反対13、賛成6で否決されたが、今回も同じ内容。市は、提案趣旨について「市民の経済的負担を軽減し、住みよいまちづくりを進めるため」としている。(真鍋 愛)

 同市の燃やすごみ指定袋は現在、1枚当たり大80円、中60円、小40円。ごみの排出抑制を目的に、高く設定している。

 県内で2番目に高い養父市と朝来市は大60円、小40円で、近隣の丹波篠山市は大45円、小30円。林市長は神戸新聞社の取材に、「市民から値下げを求める声を多く聞いている。せめて近隣自治体と同程度に下げるべき」と話した。

 ただ、11年に値下げした際はごみの排出量が増加。同市山南地域のごみは丹波篠山市が処理しているが、27年度から丹波市が処理することが決まっている。昨年12月定例会では「減量施策を進めてから半額化すべき」「時期尚早」との意見が根強く、議案は否決された。

 市は今年、事業者の機密書類を月1回無料で溶解処理するサービスや、「紙マーク」付きの紙袋などの資源化など、ごみ減量化施策を本格化させた。

 「プラスチック系ごみ用」指定袋の値下げ案は21年6月定例会で可決されている。

■市議らの受け止めは「説明責任果たすべき」「値下げは市民の願い」

 丹波市議会に提出された燃やすごみ用指定袋の半額化案。昨年12月の否決から1年満たないうちの市の再提出に、市議からは「まさか」と驚きの声が漏れた。提案理由は、前回と変わらず「市民負担の軽減」。「市は十分な説明を果たすべき」との声が上がっている。

 昨年の12月定例会で半額化案を審議した民生産建常任委員会の吉積毅委員長は「市長に再提出の意欲があることは知っていたが、驚いた」と話す。自身は前回、反対に回った。「委員会で指摘した財源の問題などについて、まだ説明責任を果たしていないと個人的に感じる。反対した議員も納得する説明を」と述べた。

 一方、昨年賛成に票を投じた同常任委の西脇秀隆副委員長は「閉会中の委員会で市当局から『順調にごみが減っている』と報告を受けた。再提出は妥当」との見解を示す。半額化については「値下げは市民の願いと考えている」とした。

 市長の諮問機関「市廃棄物減量等推進審議会」の中道知代子会長は「8月24日の審議会で、市当局から再提出する報告を受けた」という。同審議会は昨年11月、燃やすごみ用指定袋の半額化について「おおむね妥当」とする答申を出した。中道会長は「再提出について委員間で議論はしていない」と前置きし、「一市民としては、半額化に賛成。『半額になったらうれしい』という声は、周囲でもよく聞く」と話した。(真鍋 愛)

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