ご飯のお供として人気の赤しそふりかけ「ゆかり」で知られる三島食品(本社:広島市、末貞操社長)。今年で51周年迎えた「炊き込みわかめ」のお祝い行事を展開中です。「炊き込みわかめ」は、学校給食で初めて使用されたという混ぜご飯の素。「子どものころ給食で食べたことがある!」と大人にも懐かしの味として、今も根強い人気を誇っています。
実は、1970年に発売された「ゆかり」と“同期”で、昨年50周年を迎えていたのですが・・・なぜか、昨年は「ゆかり」だけ50周年をお祝いしたとのこと。そして、今年になってようやく「炊き込みわかめ」単独のアニバーサリーを行うことになったといいます。そんな肩身の狭い?「炊き込みわかめ」の誕生秘話や学校給食に採用されたいきさつなどを、同社・営業本部企画の重野敦史さんにお伺いしました。
■1970年に業務用で発売 四国地方の学校給食から全国に ご飯に混ぜるだの手軽さがウケた?
今も全国各地の小中学校の給食などで使われているという「炊き込みわかめ」。ご飯に混ぜるだけで簡単に「炊き込んだわかめごはん」のように仕上がるのが、その名前の由来だとか。創業者の方が書いた50年史によると、1970年から業務用として販売。最初は四国地方の学校給食で採用され、徐々に全国の学校給食にも広まっていったといいます。
「当時、ふりかけのようなものが一般的で、混ぜるタイプのものはあまりなかったと聞いています。乾燥したわかめを使用していますので、ご飯に混ぜてもべちゃっとなりませんし。保存性も高かったことに目を付けられ、学校給食に採用していただいたようです。さらに混ぜ込むだけの手軽さもウケて、広がっていったのではないかと思われます」(重野さん)
そして、実際に食べていた子どもたちから「おいしい」と評判も上々。すぐに家庭用のサイズも売り出すことになったそうです。
「子どもたちに好評だったことから、学校給食の調理員を通じてご家庭に流通していたり、小売店でも300グラムの業務用『炊き込みわかめ』が売られたりしていたようです。うれしい反響を聞きつけた当社も、急きょ家庭用サイズの24グラムのものを売り出すこととなりました」(重野さん)
■「炊き込み用」と勘違いされる 少し名前を変えた時期もあったが・・・
そんな歩みをたどってきた「炊き込みわかめ」ですが、この名前のおかげで当時から「炊き込み用」と勘違いされることが多かったとか。実は発売して間もなく、社内で名前の議論があったといいます。
「少し名前を変えたりした時期があったらしいですが・・・ただ、業務用もご家庭向けに作った市販用も年々売上が増えてきて、ここで違う名前に変えてしまうとお客さまが迷われるのではと判断。結局変えられなくなったんです」(重野さん)
こうして「炊き込みわかめ」というネーミングは定着していったものの、いまだに消費者の方から「炊き込んで使うんですか?」などとお客様相談室に問い合わせがくるとのこと・・・“長年の誤解”は解かれていないそうです。
現在、家庭用サイズの「炊き込みわかめ」はシリーズ化され、三島食品で最多の8種類。市販用だけで昨年の出荷量は7億円を超えました。とはいえ、「ゆかり」の30億円には及ばなかったようです・・・。
◇ ◇
昨年は「ゆかり」の50周年をお祝い 「炊き込みわかめ」はお祝いされなかった
さて、今回51周年という「キリが悪い」時期になぜ「炊き込みわかめ」のアニバーサリーを行うのでしょう?
「ゆかりの50周年と同時に、炊き込みわかめの50周年は社内で周知されていましたので、一緒にやるのかどうかという話が出ていました。ただ、ゆかりの知名度が高すぎて、完全にゆかりの陰にかぶるとなると、せっかくのアニバーサリーなのにつらいんじゃないかと。そこで、一度は『なし』にしようとなったんです」と重野さん。しかし、末貞社長の“鶴の一声”で事態が一変したといいます。
「昨年ゆかりの50周年をやらせていただいて、年末ごろに終わる周年行事だったのですが。消費者の方にすごく喜んでいただいたのが分かりました。これはちょっと『炊き込みわかめ』も何かやった方がいいという流れになりまして。社長自ら『51周年をやってもいいじゃないか』と声を上げ、決まりました」
そんな行き当たりばったりの51周年を迎えた「炊き込みわかめ」。今後の展開について、重野さんはこう話してくれました。
「シリーズで近年出しているのは、わかめ自体に柚子こしょうや醤油など味を付けているものです。意外と好評をいただいていており、今後も基本となるわかめの塩味を大事にしながら、これまでなかったような“味変”にチャレンジして、皆さまにご提供していこうと考えています」
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
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