新聞紙の言葉を切りとって作られた川柳がSNS上で大きな注目を集めている。
事実上 心身ともに カブトムシ
トランプ氏 イメージチェンジ トランポリン
大暴れ 空想上の ブロッコリー
などビジュアル的にも語感的にも前衛的なこれらの「コラージュ川柳」を詠むのはゴミや廃棄物を素材にしたアート作品の制作で知られるアーティストの淀川テクニックさん(@collage575)。
これまで新聞の切り抜きで作った文章と言えば犯人からの脅迫文と相場が決まっていたが、こんな具合にアーティスティックな川柳も作れるとは…淀川テクニックさんの創作活動に対し、SNSユーザー達からは
「弱った脳みそに刺さる」
「コラージュ川柳でずっと笑っちゃってる すごく分かりやすい上の句から超常現象を引き起こす下の句への移行具合が面白すぎてだめ」
「コラージュ川柳がまじで辛過ぎる。ヒーヒー声出て涙出て笑い止まらない。疲れてるのかな。すごい過去までツイート遡ってずっとヒーヒー言ってる。ダメだ何もできない。」
など数々の驚きと称賛の声が寄せられている。
■作者に聞いた
淀川テクニックさんにお話をうかがってみた。
ーーコラージュ川柳を始められた時期、きっかけなどお聞かせください。
淀川テクニック:2011年にある展覧会の為に発案しました。その後、2015年に淀川テクニックプロジェクトというのを受け持っていた京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)の生徒たちと、プロジェクト活動の中でコラージュ川柳のTwitterアカウントを作成しました。現在はその生徒たちも卒業し、一人でアカウント運営しています。
ーー近日では「事実上 心身ともに カブトムシ」に大きな反響がありましたが、この川柳に込められた思いをお聞かせください。
淀川テクニック:コラージュ川柳は思いを込めて作るというより、活字の持つイメージを組み合わせて不思議な世界観を作って楽しむコンテンツかなと思っています。まずは日本語としてしっかり読めないとコラージュ川柳にならないのですが、この句は文章は出来ていても真面目に読めば読むほど頭の中でエラーが起きてしまうような句だなと思っています。
ーーこれまでのコラージュ川柳への反響についてご感想をお聞かせください。
淀川テクニック:カブトムシの川柳には特に色々な方がコメントくれているのですが、同じカブトムシでも琴線に触れるところがこんなに違うんだな!と驚いています。
◇ ◇
コラージュ川柳の成り立ちについては、淀川テクニックさんのブログ記事「コラージュ川柳 備忘録」に詳しい。ツボをおさえて、みなさんもぜひコラージュ川柳デビューしてみてはいかがだろうか。
また11月20日には岡山県玉野市の玉野市立中央公民館でコラージュ川柳ワークショップと講演会が開催される。近隣の宇野港周辺には「宇野のチヌ」「宇野コチヌ」など淀川テクニックさんのパブリックアート作品も常設展示されているので、ご興味ある方はぜひ足を運んで淀川テクニックワールドを堪能していただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
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