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 政府は10都府県で発令中の新型コロナウイルス緊急事態宣言を、兵庫など6府県についてあすで解除すると決めた。知事らの意向も踏まえ、3月7日の期限を前倒しした。

 昨年秋から続く感染の「第3波」が大きな山となり、昨年末から各地で医療が崩壊の危機にひんした。宣言の効果もあり、最近は6府県とも状況が改善しつつある。

 ただ、新規感染者は全国的に減少傾向にあるものの、再拡大を警戒する専門家は多い。ワクチン接種を順調に進めるためにも、さらに感染者数を抑え、医療現場の負担をできる限り軽減する必要がある。

 西村康稔経済再生担当相も「条件付きの解除」としている。それなら期限まで待って慎重に判断してもよかったのではないか。

 引き続き国全体で危機感を維持しなければならない。前のめりで対策を緩和することは禁物だ。

 兵庫県は、解除後の一定期間は飲食店などへの営業時間短縮要請を、1時間遅い午後9時までにして継続する。酒類の提供は同様に午後8時までとし、1日につき1店舗当たり4万円の協力金を支給する。

 今回の宣言解除が「もう大丈夫」という誤ったメッセージになってはならない。今後も状況を見極め、見直しはあくまで段階的に進める必要がある。政府や自治体は、なお「密」を回避するなどの努力が不可欠なことを繰り返し説明すべきだ。

 きのう、菅義偉首相は正式な記者会見を開かなかった。言葉を国民に届ける姿勢に欠けていると批判されても仕方がない。

 一方、首都圏4都県については感染者数や病床の逼迫(ひっぱく)具合が高い水準にあるため、月内解除を見送った。新規感染者下げ止まりの傾向も現れており、繁華街での検査拡充など、さらなる抑制策が求められる。

 兵庫県は、あさってで県内の感染初確認から1年になる。この間、感染者数は累計で1万8千人近くに達し、死者は500人を超えた。

 感染力が強いとされる変異株も、兵庫など各地で確認されている。最近は人出が増加している地点もみられる。年度末は人の動きが活発化するだけに、予断を許さない状況に変わりはない。

 3度目の緊急事態宣言発令は、経済により深刻な打撃を及ぼす恐れがあり、絶対に回避せねばならない。感染のリバウンドを起こさないよう、第3波での取り組みを検証し、次の波に備える対応が欠かせない。

 テレワークの推進など外出の自粛に努める。卒業旅行や歓送迎会、花見の宴会などを控える。外食は少人数の家族などで行う。宣言解除後も一人一人が対策を徹底したい。

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