社説

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 1年延期された東京五輪が間もなく開幕する。新型コロナウイルス感染拡大が収まらず、東京で緊急事態宣言が発令される中での開催となる。直前になって大半の会場が無観客になり、国民にはいまなお中止を求める声が残るなど異例ずくめだ。

 大会運営が迷走しながらも日本の代表選手が出そろった。史上最多の583人(17日現在)に上る。選手は先行きが見えない状況で、練習や試合の制限を受けながら準備を重ねてきた。

 日本代表のうち、出身や在住などで兵庫にゆかりのある選手は実に46人を数える。こちらも過去最多となった。陸上競技、サッカー、柔道など17競技に男子16選手、女子30選手が名を連ねている。前回の2016年リオデジャネイロ五輪の23選手から倍増し、日本代表全体の8%近くを占める。

 46選手の中には金メダルの有力候補など、国内外から注目される選手も少なくない。

 中でも柔道男子66キロ級の阿部一二三選手と、女子52キロ級に出る妹の詩選手に大きな期待がかかる。2人の試合はともに25日にある。史上初となる「兄妹金メダル」達成に期待したい。

 水泳の飛び込み競技には、男子代表最年少14歳の玉井陸斗選手と、通算6度目の出場となる40歳の寺内健選手がそろい踏みした。ともに宝塚市出身で、親子ほどの年齢差がある2人が同じ世界の舞台に立つのも、多様な競技が一堂に行われる五輪の見どころだと言える。

 また柔道女子57キロ級韓国代表の金知秀(キムチス)選手は姫路市出身で、夙川高時代は阿部詩選手とチームメートだった。五輪柔道女子史上初の在日コリアン選手としても注目されている。

 選手一人ひとりのエピソードは、兵庫の選手を見ただけでも実に多彩だ。メダルを懸けたレースや試合とともに、マイナー競技を知る機会にもしたい。

 東京では五輪開催中に病床使用率がステージ4(爆発的感染拡大)になるとの予測もあり、コロナへの最大限の警戒が必要だ。主催者には選手の命と健康を守る万全の対策を求めたい。

 大会環境はベストにはほど遠いが、兵庫ゆかりの46人とともに、世界のアスリートが全力を尽くせる場となることを願う。

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