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 政治分野の男女共同参画推進法が施行されて初となる今回の衆院選で当選した女性は、45人だった。2017年の前回選挙から2人減り、全体の9・7%と10%を切った。

 同法は候補者数をできるだけ男女均等にするよう求めているにもかかわらず、各党が擁立した女性の割合は全体で17・7%だった。女性の政治参加はむしろ後退する結果となった。

 介護や保育など女性が多数を占める職場は多いが、これでは現場の声が国政に届きにくい。各党は猛省してほしい。

 追加公認を含めて261議席を確保した自民党は、当選した女性が20人と最多だった。

 しかし割合では7・7%と最も低かった。政策集では「指導的地位に占める女性割合を3割程度とすることを目指す」としたが、候補者の女性比率は9・8%だった。お粗末と言わざるを得ない。公明党の当選者は4人で12・5%だった。

 一方、ジェンダー差別の解消をうたい、「各議会でのパリテ(男女同数)を目指す」と公約に掲げた立憲民主党も女性候補の割合は18・3%で、当選者は13・5%だった。多様性や人権政策の強化を訴える野党第1党にしては心もとない結果だ。

 日本維新の会の当選者の割合は9・8%、共産党20・0%、国民民主党9・1%、れいわ新選組33・3%だった。

 結果から見えるのは、小選挙区制の中で政党が今の考え方を変えなければ、女性議員を増やすのは難しいということだ。選挙区で候補者1人を選ぶとき主要政党は現職を優先しがちで、元々多い男性議員の引退時にしか女性が入る余地はない。

 海外では、候補者の男女同数を義務付ける「パリテ法」や一定数を女性に割り当てる「クオータ制」を取り入れて女性比率を高めている国や地域がある。日本でも比例名簿に女性枠を設けるなど、より積極的な対策を検討する必要がある。

 政府の第5次男女共同参画基本計画は、国政選挙の女性候補者割合を25年までに35%とする目標を定める。女性の声を政治に届けることで、より暮らしやすい社会を実現できる。各党は推進法を形骸化させず、目標達成に向け努力を重ねるべきだ。

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