社説

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 立憲民主党の代表選がきのう、告示された。逢坂誠二元首相補佐官、小川淳也元総務政務官、泉健太政調会長、西村智奈美元厚生労働副大臣の4氏が立候補した。新代表は30日の臨時党大会で選出される。

 枝野幸男前代表が主導した共産党などとの野党共闘の在り方や、来年夏の参院選に向けた党の立て直し策などが争点となる。

 党所属国会議員に加え、地方議員や党員らも投票する。党内のグループは自民党の派閥に比べて自由度が高く、混戦の様相を見せている。論戦次第で代表選の情勢は変わる可能性がある。何よりも、国民の視線を意識する必要がある。

 衆院選では、立民を軸に野党5党が全国289小選挙区の7割以上で候補を一本化した。一定の効果を発揮したとはいえ、接戦区の多くで与党候補らに競り負けたのは、地力不足というほかない。

 安全保障など基本政策で隔たりがある共産との連携や、共産と合意した「限定的な閣外からの協力」が、有権者の理解や信頼を得られたとは言い難い。支持団体の連合からも批判され、比例代表で議席が激減する結果を招いた。

 逢坂氏と西村氏が、野党共闘を進めた枝野氏の路線を継承する考えを示すのに対し、泉氏や小川氏は「自分の党をまず立て直す」と共闘とは距離を置く姿勢を見せる。代表選では共闘の課題を徹底的に検証してほしい。「野党の役割とは何か」という突っ込んだ議論も期待したい。

 党運営を巡っては、泉氏が「負のイメージを前向きに転換しなければならない」と述べ、政権との対決路線の修正を訴える。これに対し、逢坂氏は「イメージ刷新だけでは党の状況は変わらない」と強調し、西村氏も「党が目指す社会像は変える必要がない」と主張する。小川氏はリベラルの立ち位置を受け継ぐ一方、保守層を含め支持層を広げる必要性にも言及した。

 組織強化も喫緊の課題だ。地方議員や首長を増やしながら、生活の現場の声を反映した政策を示し、浸透させていく。人材の育成や足腰を鍛える日頃の活動を地道に進めなければ、政権獲得などおぼつかない。

 来年夏に参院選を控え、再建は時間との闘いとなる。消去法でなく積極的に選ばれる政党に生まれ変わるには、与党との「政策の対立軸」をつくるだけでなく、どんな国や社会を目指すのかという明確なビジョンと魅力あるリーダーが不可欠だ。

 政治に緊張を取り戻し、多様な民意を国政に反映させる。野党第1党である立民の責任は重い。建設的な論戦で国民の関心を高め、党再生への好機にしなければならない。

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