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 気象庁はきのう、近畿や九州北部、四国、中国、北陸で梅雨明けしたとみられると発表した。日本列島の上空を覆う高気圧が、梅雨前線を押し上げたのが原因という。近畿地方の梅雨はわずか14日間で、平年に比べて21日短い。統計のある1951年以降、最も短い梅雨となった。6月中の梅雨明けは初めてである。

 本格的な夏の到来に伴い、気温が上昇している。28日には、豊岡で5日連続の猛暑日となる36・7度を記録するなど、兵庫県内各地で今年最高を記録した。気象庁によると今後2週間は高温が続くという。

 留意したいのは、梅雨明けが異例の早さだった点だ。梅雨明け直後は暑さに慣れていない人が多く、例年熱中症のリスクが高まる。

 今夏は3年ぶりに新型コロナウイルスによる行動制限が出ていない。今後外出する人が増えるとみられ、早めの熱中症対策が欠かせない。特に暑さや喉の渇きを感じにくい高齢者と、体温調節の機能が十分に発達していない子どもは要注意だ。

 環境省などは、熱中症の危険性を各地域に知らせる「熱中症警戒アラート」や、気温や湿度、日射などから算出する「暑さ指数」をネットで公開している。行動の目安になる。

 熱中症対策の観点から、マスクをしなくてもよい場面では、積極的に外す判断が求められる。政府は屋外での散歩やランニング、通勤、通学時は不要とし、特に運動時は外すよう促している。周囲の人がマスクを着けていたとしても、自らの体調に応じた行動を優先したい。

 学校の体育の授業やクラブ活動でも脱マスクの徹底が必要だ。神戸市東灘区の私立小学校では今月、児童12人が体育の授業後に不調を訴え、6人が救急搬送された。教員は「マスクを外してもいい」と児童に声を掛けていたが、半数以上は着用したまま授業を受けていたという。

 全国で相次ぐ搬送を受け、文部科学省もマスク着用不要の徹底を通知した。学校関係者は夏場の運動の危険性を十分に認識し、児童生徒に丁寧な説明をしてもらいたい。

 屋外はもちろん、屋内にいても熱中症のリスクがある。猛暑や湿度の高い日はためらわずにエアコンを使い、小まめに水分を取って塩分を補給するのが予防の基本だ。適度な休憩や十分な睡眠も重要になる。週に数回のウオーキングで体を動かすなど暑さに慣れる工夫も重ねたい。

 熱中症は、処置が遅れれば命の危険を招く。2018年の猛暑では1500人以上が亡くなり、「災害級」とされた。台風などの災害時と同様に、何よりも自身の命を守ることが大切だ。一人一人が予防に努め、厳しい夏を乗り切りたい。

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