「不動産に投資すれば月１割の配当金を受け取れる」などとうそを言い、兵庫県明石市の男性会社員（２９）から現金約４２７万円をだまし取ったとして、姫路署は２６日、詐欺容疑で姫路市に住む無職の男（２３）を逮捕、送検した。男性は男に飲食代などをおごってもらって「やり手」と感じ、複数の消費者金融から現金を借りて渡したという。

　逮捕容疑は昨年１０月９日、同市豆腐町の路上で、「配当金を毎月受け取れる。元本は保証する」と架空の投資話を持ちかけ、翌１０日、姫路市別所町別所今池の路上で現金をだまし取った疑い。「返すつもりはなかった」などと容疑を認めているという。

　同署によると、男性は昨年９月末、元同僚の紹介で男に会い「起業家で不動産の社長」と説明を受けた。すし店やキャバクラの会計を全額持ってもらい、信用したという。１カ月後に１０万円を受け取ったが、その後配当はなく、連絡も取れなくなったため１月１３日に被害届を出した。

　男は調べに「現金は生活費と競艇で使い切った。手持ちはほとんどない」と供述。「２０人以上から１億円以上だまし取ったかもしれない」と話しているという。