全国17都府県にあるコンビニの現金自動預払機(ATM)で2016年5月、18億円超が不正に引き出された事件で、兵庫県警と大阪府警の合同捜査本部は21日までに、不正作出電磁的記録供用と窃盗の疑いで、東京都足立区、職業不詳の男(36)を逮捕した。
一連の事件では16年5月15日早朝、全国のコンビニにあるATM約1700台からキャッシング機能で18億円超が一斉に引き出された。全国で約250人が摘発され、指定暴力団関係者も複数いたとされる。
関西では兵庫県と大阪府内のコンビニ14店舗で計2690万円の被害が確認されており、合同捜査本部はこれまでに7人を逮捕していた。
男の逮捕容疑は、他の8人と共謀し、16年5月15日午前、南アフリカの銀行の顧客情報を悪用した偽造カードを使い、同県尼崎市内の5店舗のATMから131回にわたり、現金計1310万円を引き出して盗んだ疑い。調べに対し「弁護士が来るまで話さない」と黙秘しているという。
県警は男が関西のグループに偽造カードの使い方などを教える指南役と、不正に引き出した現金の回収役を務めていたとみている。