日本列島を襲った記録的な寒波の中、キャンプ客5人が氷ノ山(兵庫県宍粟市)の山中に取り残された。捜索開始から24時間近くたった28日午後、4人はヘリに救助されたが、現場は腰の高さまで新雪に埋め尽くされていた。歩けなくなった1人の安否は不明のまま。「少ない手掛かりを雪が覆い隠しかねない」。警察や消防が焦りを募らせる中、2日目の捜索は日没前に打ち切られた。
地上からの捜索が始まったのは午前10時ごろ。兵庫県警や西はりま消防本部の救助隊が、拠点の置かれた国道29号から山に入った。携帯電話の衛星利用測位システム(GPS)情報からおおよその位置は推測できたが、背丈以上の積雪が立ちはだかった。
午後1時すぎ、天候の回復を待って県警のヘリが本格的な捜索を開始。約30分後、斜面に延びる1本の線に搭乗員が気付いた。人が進んだような跡。その先端に4人の姿があった。
ロープで降下した搭乗員に、4人は「助かりました」「ありがとうございます」と口々に感謝。間もなくもう1機のヘリが来ることを聞き、まずは2人がつり上げられた。
約35キロ南の緑地では、救急救命医やドクターカーが待ち受けた。到着した2人のうち1人は自力で歩けたが、1人は担架で救急車へ。1時間後にはもう1機も着陸。年配の男性が、搭乗員に抱えられるようにして機体から降りた。
搬送された姫路市内の病院には家族らが駆け付けた。神戸新聞の取材に応じた親戚の1人は「無事が分かってほっとした。たくさんの人に迷惑をかけ、今は申し訳ない思いでいっぱい」と声を震わせた。
残る1人の捜索の手掛かりは、未発見の3台の車だ。大小3台のジープ型に分乗し、キャンプする計画だったとみられる。車はどこにあり、どこで歩けなくなったのか。姫路市内の2病院に搬送された4人から宍粟署員が事情を聴いており、29日の捜索につなげる。(勝浦美香、村上晃宏、山本 晃)









