兵庫県の最高峰・氷ノ山へキャンプに訪れた男性5人が遭難した事故で、麓の同県宍粟市波賀町戸倉には28日朝に捜索拠点が設けられ、消防や県警の捜索隊が集まった。周辺は積雪が1メートル以上に及び、氷点下の寒さが体力を奪う。地元住民らが遭難者の無事を願う中、重装備の隊員らが午前10時ごろに冬山に入り、捜索を再開した。
登山口付近の国道29号は数日前からの降雪で大量の雪が残る。電子看板に示された気温は「氷点下1度」。路面は一部凍結し、厳しい寒さで手はかじかむ。
国道沿いの車両待機所に設けられた拠点には県警機動隊や西はりま消防本部の車両が続々と集結。捜索再開に向け、隊員らが防寒着を着込んで準備を整える。「遭難者の1人から連絡が入った」「登山口に向かっているらしい」。次々と無線に入る情報を共有した。
「雪をかき分けて、何とか行ける所まで行こう」。午前10時ごろ、雪にはまらないための器具「スノーシュー」やスティック、ゴーグルなどを装備した捜索隊約20人は隊列を組み、登山口方面へ向かった。
現場近くの集落に住む男性は「12月にこれほど雪が降るのは珍しい。昨日から20センチ以上は積もっている。遭難者も無事だといいけれど」と話し、捜索隊の姿を不安そうに見詰めた。
氷ノ山に詳しい県山岳連盟はりま支部長の後藤伸一さん(72)は「雪がある今の時期は登山の難易度が高い。荒天時は雪に穴を掘り、暖を取って天候回復を待つのが基本」と指摘。寒波による大雪の影響で「腰あたりまで雪が積もり、簡単に身動きが取れなかったはず」と推測し、「下山予定日が過ぎてから2日目に入り、体の状態が心配だ」と話した。(村上晃宏、森下陽介)









