警察官を名乗る手口で高齢者を狙った特殊詐欺が兵庫県内で相次いだ。
神戸市長田区では23日、男性(83)が「警察官をかたる男女に現金2300万円をだまし取られた」と長田署に届け出た。同署によると22日午前、男性宅に警察官をかたる男から「偽札が出回っているのでお金を確認する」などと電話があり、その後、男性は自宅を訪れた女に現金500万円を預けた。女が「3枚偽札があった。他にも混ざっているので回収する」と話したため、さらに現金1800万円を渡したという。
電話の男が「月曜にまた来る」と話したため、同署員が25日に待機したが現れなかった。男は「生活安全課の中山」と名乗り、女は20代後半くらいで身長約150センチ、黒のジャケットに白手袋をしていたという。
25日午後には伊丹市内の自営業男性(95)が「警察官を名乗る男から約2千万円をだまし取られた」と伊丹署に被害届を出した。
同署によると22日夕、同署員を名乗る男から「偽札が出回っている。警察官を行かせるので現金を渡してほしい」などと電話があり、男性は訪れた男に現金約2千万円とキャッシュカード5枚を渡したという。男性は1人暮らしで、息子に相談して被害が発覚した。
両署が詐欺容疑などで調べている。