高級ブランド「エルメス」の正規品を加工したヘアゴムなどを販売したとして、兵庫県警生活経済課と同県警西宮署などは4日、商標法違反の疑いで、同県芦屋市の無職の女(40)と、京都市中京区のアルバイトの女(47)を逮捕した。
2人の逮捕容疑は共謀して昨年5~12月、エルメスの文字商標を印字したヘアゴムなど7点を計約1万3千円で郵送販売し、商標権を侵害した疑い。調べに2人とも「違法という認識はなかった」と容疑を否認しているという。
同課によると、2人は正規品のスカーフやネクタイから文字やマークを切り抜き、ヘアゴムやボタン、クッションなどに加工していた。無職の女が写真共有アプリ「インスタグラム」で商品を宣伝、販売し、アルバイトの女が製造と顧客への発送を担当していたという。
同課は2019年7月からの約2年半で約1800点、計約1300万円を売り上げたとみて調べる。
模倣品対策を進める業界団体「ユニオン・デ・ファブリカン」(東京)によると、近年は大手フリーマーケットサイトや交流サイト(SNS)でブランド品を加工した雑貨が頻繁に販売されているという。担当者は「各ブランドもフリマサイトを細かく確認しており、悪質な販売者が警察に通報されるケースもある」と注意を呼び掛ける。