2007年、兵庫県加古川市別府町で小学2年の鵜瀬柚希さん=当時(7)=が自宅前で刺殺された事件は未解決のまま、16日で丸15年を迎える。遺族は14日夕、同市の山陽電鉄別府駅前で、兵庫県警捜査員らと情報提供を求めるビラを配布。県警を通じて、「私たちは決して諦めることはなく、必ず犯人には罪を償ってほしいと思っています」とコメントを出した。
事件は、07年10月16日午後6時すぎに発生。同町新野辺周辺の公園から自転車で帰宅した柚希さんが、玄関付近で腹部などを刃物で刺されて亡くなった。
捜査本部はこれまでに、延べ約4万9200人の捜査員を投入。現在も約20人態勢で捜査を続けている。今年9月末までに寄せられた情報は549件で、この1年間では6件あったが、物証や目撃情報が乏しく、捜査は難航している。
この日は柚希さんの母と姉、県警捜査1課と加古川署の捜査員の計11人がビラ500枚を通行人に手渡した。
柚希さんの母や姉、妹はコメントで、「毎年、『今年で最後』と願い信じて、ビラ配りをしてきました。7歳だった柚希の命を奪った犯人が、今もどこかで生きているということが許せません」と悔しさをにじませた。県警加古川署捜査本部TEL079・427・0110
(児玉芙友)
【リンク】遺族がコメント「決して諦めない」