末端価格で約3億円に上る覚醒剤を輸入したとして、兵庫県警薬物銃器対策課と神戸税関などは28日までに、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで、神戸市長田区の自称会社役員の男(46)=同法違反罪で起訴=を逮捕、送検し、捜査を終結した。
逮捕容疑は、送り主とされる何者かと共謀して4月4日、マレーシアから国際宅配貨物を利用し、営利目的で覚醒剤4・97キロ(末端価格2億9347万円)を輸入した疑い。調べに「何のことか分からない」と容疑を否認しているという。
県警によると、同日、関西空港で大阪税関の職員が輸入された大量の段ボール箱を検査したところ、うち一つから覚醒剤の反応が出た。箱の中にあった発光ダイオード(LED)の照明器具10個の内部に、ビニール袋に小分けされた覚醒剤が隠されていたという。
税関から連絡を受けた県警は、受け取り主だった県内の法人を捜査。男性社長の知人だった男が浮上したという。
神戸税関によると、全国の空港や港湾で摘発された覚醒剤は今年1~6月で計約156キロに上るという。